ビデオが消したラジオスター

ステレオタイプって単語が頭に浮かんできて、なんとなく『ラジオスターの悲劇』を思い出したひとりです。タイトルの訳は昔天才てれびくんで歌われていたものを引用しました。かわいいんだけど風刺のきいている曲ですね。「アーワ・アーワ」って。

でも現代人ってなんでもながらで作業するから、ラジオスターが再び脚光を浴びる時代もそろそろ来そうですけどね。それに、寝るとき誰かの声が流れていないと眠れないって人も多いらしくて。かく言う私もその一人。ちなみに、私はラジオ系YouTuberのたっくーさんが大好きです。

 

クリスマスの固定観念

学生の頃、クリスマスシーズンが近づくとみんなソワソワしていて。クリスマスを誰とどうやって過ごすか、意地でも楽しまなきゃいけないって義務感みたいなものがありました。謎の義務感から抜け出せた時、大人になったなって自分でも感心した。今年のクリスマスは、そんなことを考えながら『DANDAN心魅かれてく』をガンガンに聴いて、太陽の下を歩きました。なかなかいいものです。少し口ずさみながらニッコニコになって歩いてね。愛と勇気と誇りを持って闘ってきましたよ、何度も。

街のベンチに座っているとサンタさんの格好したワンちゃんもやってきて楽しかった。ウォンバットに似たワンちゃんもすごく可愛かった。

 

スコティッシュテリアっていうらしい。調べたらウォンバットには似ていませんでした。

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ゼクシィのキャッチコピー

固定観念ってなんでしょうね。結構煩わしい。クリスマスは誰かと楽しまないといけないとか、普通は結婚して子どもを産むとか、恋人がいないなんて寂しいとか。まあ固定観念がないと秩序が崩壊しちゃうから、あると都合がいいのかもしれませんね。でも固定観念から外れたことをすると惨めな人間と認定されます。面倒くさいです。

私も一通り固定観念に沿っていろいろ経験してきたつもりですが、少し窮屈だったな。もちろん、良いこともたくさんあった。でもそれと同時に苦しいなって感じることもたくさんあった。執着になっていたんでしょうね。生き物って失敗から学んで警戒を覚えるものだから、どうしても私は固定観念に抗いたくなります。なんでわざわざ縛られに行くんだろうって。自由である方が絶対にいいのに。エレンもそう言っていました。制服があると私服を選ぶ手間が省けて楽なのと同じなのかな。なんにしろ、自分が自分らしくいられて、そんな自分を好きでいられる環境に身を置きたいですね。

数年前のゼクシィのCMで「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私はあなたと結婚したいのです。」ってキャッチコピーが流れたのを鮮明に覚えています。あの時は、固定観念が自分の中で解けていくような気がした。誰かに言ってほしかったことをやっと言ってもらえたような。固定観念から外れたことをしていてもその人が幸せならそれでいいんです。

 

無知のヴェール

大学でロールズの「無知のヴェール」を習ったことがあります。無知のヴェールとは、自分と他者の属性やスペックを知らないとき、人は真の平等を選択することができるのでは?という考えです。

例えば、今から新しい法律をつくるとします。その上で私が無知のヴェールを被せられたとき、私は自分が女であること・慶應出身であること・ニートであること、これらを自覚することができません。いざヴェールを脱いだら、男かもしれないし、中卒かもしれないし、社長令嬢かもしれない。立場が違えば利害も変わってくるので、あらゆる場合を想定しなければなりません。このように立場が見えない時、人は他者に対して優しくなれるんじゃないかな。もしかしたら自分が弱者かもしれないから。

 

今ここで政治とか経済とかについて話すつもりはありません。パワハラにあって身体を壊したとき、気づいたことがあります。自分がそういう立場になるまで、その気持ちが全く分からなかったこと。想像したこともなかったし、自分の物差しで勝手にはかって意見していたなって。

アイドルに対して太っただの、自殺した高校生に対して若いのにもったいないだの。自分があの子だったらこうしたのに、こうしたらいいのに、なんでこうしないの。そんな言葉を発する人がいれば心の中で思う人もいるし、割とみんな受け入れているんじゃないかな。私もそう。でも、太ったアイドルはもしかしたら何か病気しているかもしれないし、薬を飲んで副作用が出ているのかもしれない。自殺した高校生は死ぬよりも生きる方が怖かったのかもしれない。

順風満帆に生きていると気づけないことって結構たくさんあります。陥ってみないとわからないものはわかりません。死にたいって気持ちは、「明日が来ないでほしいな、時間が止まってほしいな」って意味なんだと、自分が一度なってみて初めて知りました。だからね、一度自分の物差しを捨てて、無知のヴェールを被るのはどうでしょう。いろんな立場を想定してみたら、軽々しく他人の人生に口出しするなんて出来ないです。優しい思考を習慣づけたいですね。自戒の念を込めて。

 

 

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最後に。最近コッカースパニエルが気になってしょうがない。きっかけは、家で飼っているダックスがAIに「これはコッカースパニエルだよ」って言われたことから。わんわん物語のレディがそうですね。画像を検索してみるとね、みんなどこか人間のような容貌をしているんですよ。おじさんっぽかったり、おばさんっぽかったり、綺麗なお姉さんっぽかったり、ディカプリオっぽかったり。魔法使いによって、人間が犬に変えられてしまったのかなってくらいに。可愛くてしょうがない。以上、今回は長めのひとりごとでした。