ベホマを求む

情報ジャンキー

ごきげんよう!ひとりです。久しぶりにオザケンの『今夜はブギー・バック』を聴きました。思っていた以上のスローテンポにびっくり。私でもラップを歌えそうな気がしてきます。本当にゆっくりなんです。良い意味で気怠い感じがウケたんでしょうね。でも、どの時代もスローテンポな曲ってあまり流行っていないような。オザケンが流行った当時はバブル崩壊後で、みんな疲れていたのかな。確かに、疲れている時にYOASOBIの『アイドル』を聴いたら神経が休まらなそう。

最近の人は、音楽すら倍速で再生することがあるらしい。生き急いでいますね。まあかくいう私も、ドラマはたまに倍速再生します。作品にリスペクトがないだとか失礼だとか、そういう声もあるそうですが。堺雅人さんなんて、倍速再生させてたまるか!とあえて早口でセリフを喋っているんだって。でもリーガルハイはめちゃくちゃ面白いから、もし古美門研介がゆっくり喋っていても、別に倍速再生しませんけどね。サブスクで配信されないかな、リーガルハイ。入口出口田口のせいでお蔵入りって聞きますが、どうなんでしょう。

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ところで、倍速文化ってやっぱり濃度の問題なんですかね。「より短い時間で、より多くの情報を!」って。広瀬香美の『Promise』、通称ゲッダンなんて、倍速じゃないのにあの映像を見ただけで倍速再生した気分になります。(見たことない人は一度見てみてください、「ゲッダン」で出てきます。)バカリズム脚本のドラマも情報量がちゃんと多いから、通常再生で爆笑しているうちに、気づくと時間が過ぎているんですよね。だから、倍速にするからといって、生き急いでいるわけではなさそうです。みんな情報を求めているんですね、これぞまさに情報社会

 

おかゆ

お腹を休めるために、たまにお粥を食べると良いって聞いたことがあります。さっき、「オザケンのスローテンポが流行った時代は、みんな疲れていたんだよ」って言いましたが、現代人も十分疲れている気がします。きっと情報量が多すぎるんですね。オザケンみたいなスローテンポを取り入れるべきなのに、次々にハイテンポな曲が流行るから、休む間がないんですよ。これはもう中毒です。脳が起きっぱなしになっています。そりゃ疲れちゃいますよ。

自分のプレイリストを見ても、好きでいっぱい聴いた曲だけど、ほとんどがハイテンポなんです。疲れている時に聴きたいって曲を探しても見当たらないの。だからもういっそのこと、音楽聴かなくてもいいやってなる時があります。ジェットコースターは大好きだけど、なんかね、やっぱりずっと乗り続けるのはしんどいです。10代の頃なら行けたかもしれないけど。時には観覧車にも乗りたいし、なんならベンチで休憩したい。そろそろ、オザケンみたいで観覧車のようなお粥らしい音楽が流行らないかな

 

全然関係ないけど、恋愛ってよくジェットコースターみたいだって表現されるじゃないですか。それでね、「それって、カンカンカンってゆっくり上がって、ゴーッてすごいスピードで落ちて、最後はシューって止まるってこと?」っていうのを最近耳にして。なるほど。確かに、ジェットコースターが終わる瞬間って名残惜しい。だからまた乗っちゃうんですよね。最初に恋愛をジェットコースターに喩えた人、センスありますね。

 

 

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最後に。倍速文化の話でなんとなく、backnumberの『スーパースターになったら』を思い出しました。2番の歌詞に、「世界の流れは速いから、たとえ僕の足が折れるまで思い切り走ったとしても、置いていかれて恥をかくだけだ」ってあるんですけど、ここがめっちゃ好きなんですよ。言い得て妙じゃないですか。なんか自分以外の全員が生き急いで見える時ってありますよね。自分だけ取り残されているような気がして焦るの。それなのに、ふと時計を見たら針が止まって見える。時間ってなんだか怖いですね。ハリーポッターに出てくるケルベロスみたい。

以上。ひとりごとより。