知恵熱

人間機械

ごきげんよう。ひとりです。前回、情報量過多って話をしたんですけど、それで一つ思い出したことがあります。

私が高校生の頃の話なんですけどね、大学受験の勉強をしていて気づいたことがあって。脳にすでにインプットしたはずの情報が、しばらく経ってから処理されるんです。処理落ちのラグがあるの。文字や文章は何度も見ていて頭に焼き付いているのに、絵として想像ができていないんですよ。例えば、世界史の割と最初の方にノルマン人って出てくるんだけど、彼らはヴァイキングと呼ばれて海賊行為を働いていました。ここはそんなに難しいところでもないから、何周も復習していると当然のように覚えたつもりになっているの。でもある日突然、「あ、海賊ってあの海賊か」って絵を思い浮かべた時があって。絵はなんでもいいです。ワンピースとか、ひょっこりひょうたん島とか。絵を想像した時に初めて、ストンって理解出来たんです。

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そういうことが何回かあって、自分は頭が悪いんだって落ち込んだこともあります。だけど、このことを当時慕っていた先生に相談したら、意外な返事が来ました。どうやら同じような実態が他の生徒にもちらほら見られるんだとか。「最近の若い子はインターネットで、以前だったらあり得ない量の情報を拾うから、理解が追い付かないんじゃないか」って。なんだか人間ってコンピューターみたいですよね。実際、処理落ちしているときに頭を使おうとすると、体が熱くなります。サマーウォーズを思い出しますね。氷をいっぱい置いてね。

逆を言えば、機械を扱うみたいに頭の中を整理するといいかもしれません。上書き保存、フォルダー保存、ごみ箱。必要なときに必要なものだけ開いて。まあ、もともとそういう風に人間の脳は作られているんだろうけど、意識するだけでも今より生きやすくなる気がします。ちなみに、人間機械論というものがあるらしい。人間を機械に見立てる思想。でも機械は人間が創ったものだから、機械が人間に似ているんじゃないかな。

 

儀式

私には昔からお気に入りの儀式があります。まずペンを用意してね、自分の考えていることをバーッて書いていくんです。一通り書き終えたら今度は違う色のペンを用意して、自分の書き出した言葉一つ一つに返事を添えていきます。たったこれだけです。これが私の儀式。私がこれをやるのは、同時にたくさんの悩みを抱えている時や、なんとなく気持ちがモヤモヤして晴れない時。最初に書き出すのは自分の主観です。そして、その主観に対して、今度は客観的になってアンサーを書き出す。まるで友達の相談に乗るみたいにね。

この儀式、結構効果大きいんですよ。めちゃくちゃ頭がスッキリするの。それまでの悩みが全部解決しちゃう勢いで。サウナで整った時みたいなデトックス効果すら感じる。必要なものはペンと紙だけですからね、コスパもいい。よく心配事の9割は起こらないっていうけど、本当にその通りです。私の場合は自分のキャパを超えて考え過ぎちゃうらしくて、納得いくまで吟味出来ていない気持ちが心のどこかにあると、ずっと得体の知れない不安に駆られてしまいます。でも、そんなときにこの儀式!不安の正体も突き止められるし、心の隅々まで吟味できる。もちろん、誰かに思いの丈をぶつけるでもいいんですけど、考え方を変えるのって結局自分だから、一皮むけたいって強く思うときはこの儀式がオススメです。特に、私みたいに小さなことを勝手に大きな不幸にしちゃうような人には、ぜひやってもらいたい。

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この儀式を開発したのは、高校生の頃。もともと部活で反省会ってあって、ノートに自分の反省点を書き出す習慣がついていました。その上である時、世界史の勉強をしていてわからないところを一気に書き出してみたんです。一つ一つ自分で調べて解決していったら、前よりも覚えがいいことに気づいて。ノート術っていうんですかね。これはスゴいぞ!って思いました。そしてちょうどそのくらいの頃、『ホタルノヒカリ』で綾瀬はるかが自分の思考回路を紙に書き出すのを見て、「これめっちゃわかりやすいじゃん」って真似してみたところ、今の儀式が完成しました。ちなみに、就活の自己分析も同じやり方でノート5冊くらい使いましたね。本当に、思っていること全部殴り書きでいいんです。ノートを綺麗に使おうとしちゃダメ。とにかく書く!です。

 

 

最後に。儀式といえば、『イニシエーションラブ』って映画があります。前田のあっちゃんと松田翔太が出ているやつ。めっちゃ面白い。オススメです。

以上、ひとりごとでした。