人生の分岐点

自宅浪人

ごきげんよう。ひとりです。私は大学受験の時、一年間自宅浪人をしていました。宅浪って言うとみんなにびっくりされますが、別にそんなすごいことではありません。私からすれば、予備校に通いながらライバルと切磋琢磨している方がすごいです。

私はライバルの存在を認めたくなかったんですよね。相対的に自分を見るのが苦手で。「100点取れば1位になれるんだから、100点目指して勉強すれば良くない?」って思っていました。自宅浪人が性に合っているって人、一定数いる気がします。だから「どっちがすごい」ってより、「どっちが合っているか」です。あの頃の私は心にエレンが住んでいたので、全部自分でやりたかったし、やらされる勉強はやりたくなかった。とはいえ、家族や母校の恩師の協力がなければ出来なかったことです。

宅浪で困ったことといえば、太ったこと。ストレスはちゃんと発散させなければいけません。勉強に集中出来なくなるからね。私はそれが全部食に向かいました。もうブクブク肥えていった。受験が終わってからダイエットする予定だったんですが、2次試験で面接を受ける大学があって。なんと面接で着るスーツが入らなくなっているんですよ。だから1月からダイエットです。700kcalダイエット。毎日鍋ダイエット。その結果スルスルと痩せていって、無事スーツを着ることが出来ました。でも、受験本番直前に体力がガクッと落ちそうなことをしていたので、今思うとゾッとします。あの頃はゾーンに入っていたんでしょうね。

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退職願

パワハラにあって働ける身体じゃなくなってしまったので、会社を退職したわけですが。会社を辞める決断ってめちゃくちゃ勇気いります。だってバイトじゃないから。昔大学の先輩が「バイトって簡単に辞められるからバイトなんだよ」って言っていました。それじゃあ新卒で正社員として入った会社なんて、そんな簡単に辞められるわけがない。無職になるって自宅浪人とはわけが違う。だから絶対に辞める気ではいたけど、辞めた後の人生が怖くてしょうがなかったです。これからどうなるんだろうって。

でもちょうど決断するタイミングで、トップアイドルが所属事務所を辞めるって言い出したんです。そんなすごいアイドルでも転職する時代なんだ!って。そう思うとなんだか少し前向きになれましたね。人生は一度しかないので、いくら100年あろうとも、嫌なことをしている時間はないんです。これは、「嫌だと感じたら全部投げ出せ」って意味ではありません。天秤にかけてデメリットがメリットを上回ったら「嫌なこと」になるんだと思います。ストレスフリーな環境なんて多分ないです。これが私の「基準」かな。

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私の場合はとにかく会社と合わなかったです。入社してすぐ、人生で一番ストレスを感じた出来事がありました。あの時はもう髪の毛が全部白くなるかと思った。新人研修からきな臭くて、同期も気の合う子が1人もいない。配属先にはパワハラ指導員と日和見上司。ここには書き出せないくらい多くのグロテスクなデメリットがありました。メリットはほぼなかったかな。ちなみに退職願って紙で書いて渡すものだと思っていたんですが、会社がデジタルのフォーマットを用意していて、そこに名前を書いて送信するだけでした。きっと辞める人がたくさんいるんでしょうね、なんともあっけない最後でした。

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就活

これも辛かったな。人生で2番目にストレスを感じた時期。周りと比べちゃったり、ネガティブに考えちゃったり。ちょうどそのころ超バイヤ人と親しくしていて、私のやることなすこと全部否定してくるので、ぶっちゃけそれが一番辛かった。超バイヤ人によって下げられた自己肯定感を、面接を上手くこなすことで取り戻すみたいな。奇妙な構図が出来上がっていました。

でも就活は人生でとてもいい機会になりました。私の友達で大手広告代理店に行った子は、「自己分析」が一番大事って言っていました。私もそう思います。その子が言うには、「誰がなんと言おうと、私はこういう人間だ」って自信持って言えるようになった時、面接で緊張しなくなったとか。自分がどういう人間か、それを知るための自己分析であり、就職活動でもあるんです。

 

自己分析をするにあたって私は特に、人からかけてもらった「言葉」を大事にしていました。人生で救われた言葉。たくさんあります。受験生の時にね、上の兄弟に勉強を教えてもらっていたんです。「こんな難しいの出来るようになるのかな」ってつい弱音を吐いてしまった時、「お前は試験を受ける時までに成長していないつもりなの?違うだろ」って言われて。それまで、“自分が出来るようになっている姿”とか“成長した自分”とか、想像したことがありませんでした。この言葉のおかげで、未来の自分を信じるってことを覚えました。

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あとは就活生の時、OB訪問で大学の先輩に言われた言葉。「就活って苦しい思いもするけど、終わったらそんなの忘れるし笑い話にもなるから、出来る限り楽しむといいよ」、「ちょうど一年前、何に悩んでいたかなんて覚えてないでしょ?苦しい気持ちってずっとは続かないんだよ」って。ちょっと自己啓発的な話になっちゃうんですけど、マイナスな気持ちがプラスになるのってすごくないですか。言葉って文字通り、ナイフにも薬にもなるんですよね。薬箱のような人間になりたいですね。

 

 

最後に。受験といえば、心理戦に持ち込む人が一定数います。「さっきの簡単だったよね」って、周りを動揺させる作戦。これは、「簡単じゃなくても簡単だったって言って回りなさい」と悪い大人に教育されている場合があります。実際にそういうことをやっていた人を知っています。親から指示されていたそう。怖いですよね。だから試験の合間はガンガンに音楽を聴くといいですよ。この世には知らぬが仏とされることがたくさんあります。

以上ひとりごとでした。